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旭川の薬剤師道場

ここは薬剤師(特に自分)修行の場。 見学・修行、ありがとうございます<(_ _)>

クラビット錠の長期投与に対する疑義紹介

前回、ニューキノロン系経口抗菌剤 アベロックス錠の投与期間に
関する投稿をしました。(こちら

今回は、
クラビット錠100mg 3錠
1日3回 毎食後 28日分

という処方が含まれた処方せんFAXを受診したときの、
昔のエピソードを紹介します。

多くの抗生物質(ここでは抗菌剤も含みます)の添付文書を見ると、
「本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、
原則として感受性を確認し、
疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。」
とあります。

あまり多くの処方せんを受けない病院の泌尿器科からの処方せんでした。
しかも、他の処方薬との一包化指示です。
毎日飲んでる薬との一包化ですから、ずーっと飲み続けなさいということになります。
当然クラビットにも前述した添付文書の記載があります。

医学はは進歩していて、
気付かないところで適応外などの投与方法が試されているケースもあります。
別の疾患では、抗生物質が長期投与されている処方を見たこともありました。

念のため、
メーカーにそういう長期処方に関するエビデンスがあるのか聞いてみましたが、
特にはなく、耐性菌や保険のこともあるので疑義紹介した方がいいのでは?
という返答でした。
今回は、予想通りでした(~_~;)

処方せんの記載に何か問題があると考えられる場合は、
疑義紹介せずに調剤してはいけないことになっていますので、
疑義紹介することにしました。
疑義紹介の内容は、後で薬歴に記録しておきます。

ドクターは保険適応以外にも何かを考えて処方している場合が少なくありません。
ですので疑義紹介の前には、時間の許す限りですが、
特に勉強できていない分野については、
最近自分の知らないエビデンスやその他情報が出てきていないかについても、
メーカー等に確認して調べるようにしています。
その方が、自分の勉強にもなりますし、
ドクターの判断の助けになる可能性もあります。

外来に連絡すると、始めはナースが対応していて、
僕が「抗生剤」という表現を使って
・添付文書の記述
・今まで一度に28日の長期処方はあまり見たことが無い
・メーカーも一度に28日分は勧められないと話している
・耐性菌の発現の可能性
・保険で査定される可能性
について伝えました。
何かもめている電話口の声の後で、ドクターが電話を代わり、
「クラビットは抗菌薬ですよね?考えを改めてください!
と言われてしまい、結局気分を害したらしく、そのままの処方でということになりました。

*クラビット(ニューキノロン系)化学療法剤は一般に抗生物質とも呼ばれますが、
 厳密には合成「抗菌薬」というのが正しいのです。
 薬学生の方たちのほうが、分類については詳細に頭に入っているかもしれませんね。

この区別は理解していた上で、
患者さんとの間などで一般的に使われる「抗生剤」という言葉を使ったのですが…
たとえクラビットに対する呼び方が、抗生物質から抗菌薬に変っても、
耐性菌が問題にならないわけではないですし、
論点が違いますね。

どう考えを改めるのでしょうか?

もし、そのままの処方になるとしたら、
「分かってはいるんだけど、○○の事情があって仕方なく…そのままでお願いします」
みたいなドクターからの返答が僕の予想だったのですが、
「勉強が足りない!」と言わんばかりの言い方で、
一方的にそのままの処方になって、少し頭にきていました。

しかし、その後しばらくして、その患者さんの抗生物質や抗菌薬の
短期間処方は見ますが、長期処方は見なくなりました。
ドクターが改めてくれたのかもしれません^_^;

腹を立てずに、
終わりよければ…
としましょうか(^O^)/




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コメント

似たようなことがありました

私が受けた処方箋で、14日ごとに来局する患者さんの、家族の方がもってきたものですが、クラビットが1年以上継続して処方されていました。私が担当したのは初めてだったので、他の薬剤師に聞いたところ、過去に一度疑義照会したが、そのままで良いと返答を受けているとのことでした。その後、過去の薬歴を見てみると、下半身不随の障害の方で、導尿管を入れていた経緯があり、今は介護用おむつで処理しているようでした。要は、細菌性の混濁尿を繰り返していて、他に治療手段がない(他の抗菌剤に変えるくらいしかない)ものと判断しました。結局、薬歴には、患者の状態から治療上必要なための長期投与であり、漫然投与ではない旨の記載をしてそのまま投薬しました。取りに来た家族の方は、奥さんらしき年配の方で、自分が倒れたらこの人は終わりだわ・・・と話していました。レセプト上では切られてもしょうがないようにしか見えませんが、患者や家族のことを総合的に考えたら、私には妥当な処方に見えてきました。疑義照会するのも色々なスタンスがあるのかなと感じましたが、最終的には「患者さんのためになる疑義照会」にしていきたいと感じた一例でした。

>似たようなことがありました

先生、いつもコメントありがとうございます<(_ _)>
励みになります(^O^)/
そうなんですよね。ケースバイケースなんです。薬剤師でも、いつも患者さんのためにがんばっていますよね。ドクターやスタッフに伝わっていないのは、やはり僕らのがんばりが足らないのですかね…。ほんの少しだけでも情報を頂ければいいのですが、面倒だったのでしょうか…
先生、また貴重なコメントお願いします。

聞いた事あります

慢性前立腺炎じゃないでしょうか?

>聞いた事あります

コメントありがとうございます。そうですね。その可能性は高いと思います。その場合だとしても、メーカーの言うとおり1度に28日分で、しかも初回というのは…という気がします。適応症にもありますから、ドクターは慢性前立腺炎ならニューキノロンの長期投与は当たり前と考えていて、気分を害していらっしゃったのかもしれませんね。今後もご指摘、よろしくお願いします<(_ _)>

いえいえ

いえいえ、説明不足でしたが疑義はして問題ないと思います、先生が理由を言えばすむ事ですから添付文章通りになっていないと結局すべて疑義しないと監査では指摘されるのが現状ですよね。適応外処方については薬剤師はもっと勉強しないと!と良く聞きますが個人的には???です。先生でも専門外の診療科の適応外処方を把握してるのでしょうか?と思います。結局先生から患者さんへのICの問題で、今回の場合だと、変則的だが長期に飲む必要のある病気である事を患者さんが理解していれば薬局でもわかると思います。こちらのプログも宜しくお願いしますhttp://kawadukun.blog95.fc2.com/

>いえいえ

再度ありがとうございます。クラビットの適応症には前立腺炎(急性症、慢性症)があります。今回の件が前立腺炎であると仮定すると適応外ではありませんね。根本の問題は途中で効果を確認する予定もなく初めてのケースで28日分処方されたことで、先生のおっしゃるとおり疑義紹介せざるをえません。前立腺炎で長期投与が必要なことは分かりますが…イチャモンをつけているわけではないのに、こちらの立場を理解してくれない先生が、ごくたまーにいらっしゃいます。
先生のブログ、見させていただきました。共感できる部分がたくさんありました。面白いですね。苦悩しなくちゃ、ステップアップはないですよね。今後も拝見させていただきます。こちらへも、また寄ってください<(_ _)>

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